朱鷺たたら 〜Toki Tatara〜 Official Web Site
の音色と優美なひと時を…


息が続かないのですがどうしたらいいですか?

息が続かない原因はいろいろ考えられます。どの原因で続かないのかを限定する必要があるでしょう。

1・音の当たるポイントを外している場合。

たくさん息を出してもその一部しか音になっていないのでは、相当消耗しますね。

2・息を吸ったときには横隔膜は下がり、吐くと上がってきます。より下げて、ゆっくりと保ちながら上がってくる。

この動きがマスターでいてないと続  きません。

3・笛の管のなかを息が通って音に成るのだ!と思い込んでいる場合。

そうではなく、管のなかの気柱に振動を与えられればよいのです。

そうすると必要な息というのは思っているよりもずっとずっと少ないんですね。

笛は吹かない!のです。意外かもしれませんが、ほとんど吹いているという感覚はないものです。

しゃばっているときに息を吹いている感覚はないはずです。

しゃべるのと笛を奏するのは確かに違いますが、息を出していることには違いなく、

訓練されてくるとしゃべるのと同じくらい自然になってくるでしょう。

しかし、最初から自然というわけにはいきません。

不自然な行為を稽古によって自分にとって自然になるまで高めていかなくてはなりません。


篠笛の手入れの仕方は?

吹き終わったら柔らかい布で、管の中の水分をふき取っておきましょう。

唄口の部分にほこりなどが積もってくると、音色に影響がでますので、注意深く、丁寧に拭き取るようにしましょう。

指孔が開けられている、竹の繊維上に沿ってヒビが入りやすいので、よく注意しましょう。

もしヒビが入ってきた場合には修理にだしましょう。籐で総巻きにしてもらえば、問題なく直るものが多いです。


唇の形はどうしたらいいですか?

唇の形はアンブシュアと専門的に呼びますが、管楽器を奏する上で一番苦労するところです。

自分の唇が楽器だといってもよい位、とても繊細なコントロールが必要になります。

習得には日々の訓練が欠かせませんが、よく初心者がおかしてしまう失敗についてお話します。

「低い音域で唇を緩め、高い音域で引き締める」

こういう使い方は全く間違いで、ちょうど逆だと考えてください。

篠笛は低い音域があまり得意でなく、尺八のようにインパクトのある強烈な低音は得ることができません。

ただし、唇を緩めると芯のない音になってしまいます。

唇は緊張度の高い状態で、鎖骨の付け根に音の響きを当てるようなつもりで奏してみましょう。

また、高い音域は笛の得意とする領域です。

唇は緩やかに柔らかい状態で、場合によっては両唇を横方向に引くというよりも、寄せてくるという動きも入ってきます。

音の響きは喉元よりも高い位置、頭部へと移動してくるのを意識しましょう。


メロディーの最後を綺麗に処理するには?

フレーズの最後に、ブツっと音が切れたり、オクターブさがってしまったり、悩みはつきないところです。

これをくりあするためにはとても難しいテクニックが必要になってきます。

ある音を得るために必要な最低限の息の量と圧力、そして適切な角度を知る必要があります。

フレーズの最後には息が残り少なくなっています。そのままの唇の状態でいればピッチが下がってきてしまいます。

これを防ぐには息はもうありませんから、速度をたかめねばなりません。

そのために唇の穴(アパチュア)を小さく絞っていくようにして、唄口の鳴るポイントへフォーカスしていきます。

これでピッチが下がることを防ぎ、また次第に消え入るように美しく音量を絞ることもできるようになっていきます。

同じ音を奏するなかでも、音量に応じて唇が自由自在に動かねばなりません。

唇の形を一定にしていたのではだめなのです。


どれくらい練習したら上手になりますか?

よく聞かれる質問です。楽器の習得には人それぞれの資質も大きく影響します。

同じだけ練習しても同じ成果が上がるとは限らず、やってみなければわからないという答えになってしまいます。

確実にいえることは毎日欠かさない稽古ほど大事なものはないということ、そして稽古のときに、

今、何を目的に稽古しているのかということについて意識的でいるということです。

なんとなく曲を吹くというのは楽しみでする場合にはいいのですが、たとえばロングトーンといった単純な旋律を奏しているときには、

ただ時間が過ぎていくのを待っていても効果はあがりません。

ピッチは正しいか、指の手移りはスムーズか、音色はもっと深みをだすことはできないだろうか等など、

たくさんチェック項目を自分で作ってみましょう。

きっと一日30分程度という練習では満足できなくなるはずです。


高い音と低い音の吹き分け

唇の形もさることながら、それは表面的なことであり、実はもっと大切なことがあります。

「歌うこと」です。低い音とそのオクターブ高い音をまずは声にだして唄ってみましょう。

うまく柔らかく出せたとき、口の中や喉の具合はどんな感じになっているのか、観察しましょう。

笛も歌も同じです。唇は息の出口に過ぎません。出てくるまでの段階も大切なんですね。

ひとりひとり声が違うように音色が違います。どういう風に自分だけの非常に個性的な体を使うか。吟味しましょう。


指を早く動かすには?

指の分離には効果的な練習法があります。教則本(音符で学ぶやさしい篠笛教本)にのせていますので、参照ください。


美しい音色を出すには?

美しい音色って何だろう?難しいですね。美空ひばりさんの歌声はおどろくほど多様な声色で満ちています。

丸かったり、反対に平べったかったりと自在に変化します。笛も同じように多種多様な音色を求めたいと思います。

私もまだまだ探求段階ですが、お勧めしたいのは、「歌うこと」です。たとえではなく、実際に声にだしてぜひ歌ってみてください。

腹から声のでてない人が笛を構えた途端に、芯の通った音が出せるとはとても思えません。

どんな音を出したのか、明確な意図を持ち、具現化するためにどう歌えば近づいていくのか、

意識を持ち続けていくことが大切だと思います。


全ての調子は必要ですか?

篠笛は半音刻みで12本調子揃っています。現在はもっと幅をひろげて沢山の調子があります。

あなたがどういう場面で笛を吹くかによって、必要な調子の数が決まってきます。

歌の人と合わせるとき、「声の調子がよくないから半音下げて」だとか「全音上げて」とかいわれます。

笛の場合、調子が揃っていれば、指遣いはそのままで持つ調子さえ代えればいいのですからとっても簡単。

好きなだけ移調していいよーと言ってあげられます。

基本的にひとりで楽しむという場合には、1、2本もっていれば充分ではないかと思います。

個人的に頻度の高いものは以下です。

6本調子(B♭管)・・・低い音域と高い音域までバランスが良い。B♭、gマイナー、A♭、Cマイナーはこの調子で吹ける。

3本調子(G管)・・・・・低い音域はかなり野太い音が得られて、なおかつ高音域も伸びる。

G、eマイナー、C、aマイナー、F、dマイナー、 B♭、gマイナー、D、bマイナーと、かなりの調がこれ一本でカバーできる。

もちろん曲によりますが。

8本調子(C管)・・・・・7本調子より上は全体的に高く、ピッコロのような印象。曲の雰囲気によって、繊細なものを演奏するときは

高めのものを使うことが多い。C、aマイナー、F、dマイナー、B♭、gマイナーまで対応しやすい。

私が参加している「ぽう」というジャズ系のユニットでは大体この3本の種類で対応しています。

12本調子については非常に高い音で耳に突き刺さるようですが、外で吹くにはなかなか気持ちがよく、

和太鼓などといった大音量のものとのセッションでは飛び道具として使うこともあります。

フルートと指遣いが同じなので、フルート出身者には吹きやすかろうと思います。


独学は可能ですか?

ある程度までは可能でしょう。

自己流の怖いところは間違ったやり方を指摘してくれる人がいないことです。

何年も間違ったやり方でくせがつくと直すのが大変です。

できれば先輩や先生にはじめだけでも教えを仰ぐことをお勧めします。


数字譜と五線譜とどちらで勉強したらいいですか?

篠笛の世界では数字譜がいまのところ主流です。といってもせいぜい50年ほど前からで、それ以前は口伝で伝えられてきました。

現在も各地の民俗芸能に見られるお囃子は口伝で伝えられています。

口伝では「唱歌」という音の響きをことばで表したものが用いられています。

たとえば「オヒャーーヒウヤー」とか「千ヒャイヒャイトロトーヒューヒャ」とか、意味はありませんが、

音の響きを伝えるのはとてもいい方法だと思います。

その後、指使いを数字で表した数字譜が考案されました。これもとても便利な面があります。

指使いがそのまま書かれているので、音の高さを気にせず、とりあえずその指をすればいいような具合で、

ギターでいうところのタブ譜にあたります。

笛には歌用という平均律に近く調律したものと、平均律とは関係なく、作り方の方法で律が決められたような古いもの、

古典調といったり、お囃子調と呼んだりしているものがありますが、数字譜では指使いしか書かれてないので、

どういった調子のもので奏するかで全く違う曲になってしまいます。

また、リズムの表記が整理されておらず、文脈的に理解していかねばならなかったりすうr場合が多く有ります。

音楽の知識と経験が豊富な方でないと、どういうメロディなのか掴みづらいといったリスクがあります。

それに対して、五線譜では絶対的なピッチが書かれているために、より正確に作曲者の意図を伝えることができます。

また、他の楽器とのセッションをしたいという方には五線譜での稽古は必須です。

数字譜は笛にのみ通用だからです。尺八も、琴も三味線もたとえ邦楽器同士とはいえ、記譜法が違うからです。

西洋の楽器と合わせるならなおのことですね。では五線譜がなんといっても優れているのかといえば、一概にいえません。

唱歌がニュアンスを伝えるのには効果的だし、数字譜はリズムを気にせず、記譜できるので、

拍子のない、テンポルバートな曲だと却って五線譜で書いて、なんらかの拍数を気にせざるを得なくなるよりは、

拍節感のない数字譜の方が感覚的に自由になれるといえます。結果的には、どちらも読めたほうがいいということですね。

稽古を始めるにあたっては五線譜を読めるようになることがまず必須条件でしょう。

リズムと音程を取れるようになることは洋の東西を問わず、音楽にとって最低限必要なことであり、

数字譜による稽古ではそこを徹底して勉強しにくいのではないかと思います。


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